Amazonプライムビデオで独占見放題 ぶらり路上プロレス シーズン1 はもうみんな見てくれたかな? 今回は全話視聴を前提にしたネタバレ編。本編の魅力全部を好き放題に語ります。
まだ見たことがないという方は ぶらり路上プロレスズシーズン1 導入編で、本編の楽しみ方・パワフルさを是非チェックしてください。
さて、ネタバレ編もライターのみやも@miyamo_7さんに語っていただきます。きんどうフォロワーの方から【ドイツ村編ヤバイ】と伺ってましたが、アレほんともうどうしようも無いね!!***きんどうここまで
この回を見れば『ぶらり路上プロレス』が分かる! 特選ベスト3! ネタバレ編
プロレス大好きお笑い芸人・博多大吉を案内人に、アイドル畑の女性ゲストと屈強なプロレスラーたちが観光名所をぶらり旅。そこへとつぜん野生のレスラーが襲いかかり、なぜか路上でプロレス試合をする羽目に!
そんな奇想天外な発想でAmazonプライムビデオ独占配信番組の注目株となった『ぶらり路上プロレス』。
前回は「導入編」と題して初期の3話ぶんを紹介したが、番組はそれ以降もますますとんでもないことになって全20話を駆け抜けていく。
そこで今回は、シリーズを通して視聴していく間に「これか、これが路上プロレスかー!」と魂に響くであろう重要回をさらに3つ厳選紹介してみたい。
第3位 第4話「アメ横 大乱闘編」 シリーズを象徴する名セリフを生み出した回
台東区上野のアメ横を舞台とする第3〜4話の後編にあたる。前半については「導入編」に書いたので、そちらを参照のこと。
レジェンド越中詩郎が合流してぶらりパートを再開した矢先、街角で歌を唄っていたレスラー3人組にからまれて高木社長がケンカを買った引きから続くエピソードだ。前回はほぼすべてぶらり旅パートだが、4話はすべてプロレスパートで占める内容となっている。
ぶらり側は高木社長・イケメンレスラー飯伏幸太・現役学生レスラー竹下幸之助。襲撃者チームはDDTプロレスのなかで結成された全員レスラーのアイドルユニット「NωA(エヌ・ダブリュ・エー)」の大石真翔・勝俣瞬馬・MAO。
以上の対戦カードで、人通りが多く左右に露店ひしめく商店街のド真ん中で激しいバトルが繰り広げられていく。
アルゼンチンバックブリーカー、逆エビ固めなどプロレスらしい技のほか、そこらへんの店からパクった魚箱で殴打するなど地の利を活かした攻撃も次々飛び出し、試合は白熱。興奮した越中詩郎もヒップアタックで大石を吹っ飛ばす暴れっぷりを見せてくれる。
さらに全員がカラーコーンで殴り合うカオスな乱闘っぷりがいいかげん周囲にたくさんいる通行人ドン引きのレベルにいたり、博多大吉が絶叫する。
「ここは法治国家ですよ!」
この回のみならず『ぶらり路上プロレス』そのものを象徴する、屈指のツッコミ名言が生まれた瞬間である。しかし大吉さんの心配むなしく試合は商店街の屋内通路へなだれこんでますますヤバいことに。
襲撃者サイドがどこからか連れてきたぽっちゃりレスラー伊橋剛太を台車に載せてアタックをかけるのに対し、高木社長はDDTでも有名な“戦闘自転車”「ドラマティック・ドリーム号」を駆って騎乗ラリアットをくりだし、敵をなぎ倒していく。
そしてついには、120kgの肥満レスラーを載せて超重量化した台車VS凶器的改造自転車が速度をつけて正面衝突! 大惨事!このシーンがアメ横編の最高潮なのだが、いやー、やっぱこれ地上波では無理すぎです。素晴らしい。
第2位 第19話「1stシーズンFINAL 最後まで伊橋ドッキリ前編」 ウルトラマンと怪獣に路上プロレスの根幹をみる
続いてはシリーズ終盤からピックアップ。18話までのさまざまなロケを終えた番組出演者とスタッフが打ち上げの宴会をおこなう最終エピソード前後編の前編だ。
「ぶらプロ」最後の舞台となるのは、イベントホール「新宿FACE」。ここに、番組へ出演してきた多数のDDT選手と、ゲスト陣から4人の女性が集合して打ち上げの席を囲んだ。ケータリングはDDT経営の飲食店が提供した食事で、各自好き好きに料理をつまみつつ、雑談に花を咲かせていく。
そこで話題に上がるのはやはり、印象的な回の思い出だ。あんなことがあった、あんな技が炸裂したなど回想しながら、このままなごやかに終わるのかなー、と思った矢先。本編が終わってもそこは『ぶらり路上プロレス』、無難な完結なんていたしません。
ここで番組サイドが告げたのは、第16話「伊橋5番勝負」の延長戦。伊橋剛太はすでに5人の格上レスラーを相手に試練を終えたはずだが、さらに第6番目の刺客が送り込まれるという。5番つったじゃん!
いったい誰を? と、リングサイドを見てみれば、漆黒色と銀色を配した体表にカミキリムシめいたフォルムが禍々しい人外の怪獣。……うわーっっ、ゼットンだああああああ!!
訳も分からぬまま宇宙恐竜と同じリング上へ送り出される伊橋。エルボー、蹴り、トップロープからのダイビングボディプレスなどあらんかぎりの技で挑みかかるが、身長60m、体重3万トンのスペックをもつゼットンにかなうはずもない。
強烈なラリアットをくらって手も足も出ないままボコボコにされていく。
2分とかからず試合が決しても、ゼットンは伊橋を攻撃する手をゆるめない。強靭な怪獣による脆弱な人類に対する無慈悲なリンチ!
ああ、伊橋を助ける者はいないのか!?
いや、いた! 絶体絶命の伊橋を守るべく颯爽とリングに上がりゼットンを止めたのは、なんとウルトラマンダイナ! 平成ウルトラマン2作目の主役たる光の巨人があらわれた!
そこからはダイナがフライングニールキック、ヘッドバット、飛びつき投げなど華麗な技を次々くりだし、上空からのエルボードロップでゼットンを撃破してみせる。かっこいいいいい!
一体、そもそもなぜゼットンが出現し、なぜウルトラマンが助けに来てくれたのか? 疑問に思った一堂の前で、さっと取り出されたのは一枚のフリップ。
そこに書かれていたのは、Amazonプライムビデオ独占配信番組『ウルトラマン ザ・プライム 〜平成ウルトラ激闘編〜』のタイトルロゴだった。……番宣かーい!
というオチはついたものの、ここでよく考えてみよう。 そういえばウルトラマンというのは野外で襲ってくる怪獣に立ち向かい、取っ組み合いの格闘戦をおこなう存在ではないか。
ああっ、それってつまり路上プロレスじゃん! そして逆に路上プロレスは怪獣プロレスじゃん! ファイト! ぶらりウルトラファイト!
この番組が、なぜこんなにもエキサイティングで楽しいのか。その感覚の根っこをつかむうえで、怪獣とウルトラマンは分かりやすいメタファーだ。それを最後のリングに上げたのは非常に心憎い演出だといえるだろう。
なんとも示唆深い回であった。
第1位 第13話「千葉 東京ドイツ村 女たちの醜い争い編」 仁義なき聖杯戦争(バトルロイヤル)に路上プロレスの最大値をみる
基本とんでもなくヤバいエピソードだらけの『ぶらり路上プロレス』。だが、すべて見終わって振り返る時、究極的に何をどこまでやれた番組だったろうか? とヤバさの最大値をはかりたい欲求が湧いてくる。
そこでトップに浮上してくるのが、アイドルとレスラー総勢12名による情け無用の大混戦を描いた第13話。それぞれの願いをかけて行われるタッグ制バトルロイヤルという仕立てにより、かの「Fate」シリーズのファンに「事実上の聖杯戦争」とまで評された名作回である。
ところは千葉県、袖ケ浦市。花と緑のテーマパークとして家族連れでにぎわう「東京ドイツ村」でその戦いは繰り広げられた。題して、特別企画「プロレスに勝ってチャンスをつかめ! アイドル&プロレスラー 欲望丸出しバトルロイヤル」。
・アイドル6人とレスラー6人が2人1組、計6組のタッグを結成
・時間経過と共に1組ずつタッグが場に加わって最終的に全員で戦う
・勝ち残った2組が次回の街ぶらパート出演権を獲得
・2組で決勝をおこない、勝った組のアイドルは新曲のPVを番組内でたっぷり流せる
という趣向である。そりゃあアイドル勢は必死になりますわな。
出演者は、まずレスラーが高木社長、男色ディーノ、伊橋剛太、大石真翔、MAO、レッカの6名。そしてアイドルは以下の6名だ。
……入場ッッ!
1人目、体育会系アイドルグループ「アップアップガールズ(仮)」メンバー、佐保明梨! 空手は黒帯!
2人目、九州福岡を拠点とするグループ「Lin Q」メンバー、DDTプロレス経験者でもある伊藤麻希! この回の配信のあとグループ再編成で事実上のクビに!
3人目、福井県を中心に激しいライブパフォーマンスで支持を集める「せのしすたぁ」メンバー、まお! 異名は“暴走王”!
4人目、童謡のテクノカバーで評判になった「ワクワクギルル(倭国乙女)」の1人・佐藤千聖! 本人いわくプロレス女子!
5人目、陸上自衛隊武器学校公式アンバサダーになったユニット「フラップガールズスクール」メンバー・道江幸子! 最近行ったラーメン二郎は目黒店!
6人目、ぽっちゃり限定アイドルグループ「Pottya」メンバー大橋ミチ子! 恋愛OKでも痩せたら脱退!
濃い、濃すぎる! 持ち込んだサイン本を自ら素手で破ろうする子がいるわ、常に激しく動き続けて躁状態が止まらない子がいるわ、自己紹介パートから早くも誰ひとり制御不能なままバトルロイヤルは始まってしまうのだった。
じゃんけんからの指名制で決まったタッグは、社長&佐保、大石&道江、レッカ&佐藤、ディーノ&伊藤、MAO&まお、伊橋&大橋の組み合わせ。
通常、『ぶらり路上プロレス』ではレスラーが戦いゲストアイドルが見物する形が基本フォーマットだが、今回はそれを破ってレスラーもアイドルも垣根なく戦場に放り込まれる変則中の変則回となっている。
アイドルが顔にエルボーをくらったり首を締め上げられたり本気で踏みつけられたりと、色々大丈夫なのか……!? と不安になるシーンも満載なのだが、これが意外といい戦いになるんですねー。1人に複数人が襲いかかることもできるため、1対1の腕力差が必ずしも絶対の分かれ目とならないのだ。
DDT代表である社長に新日ファンをアピールして挑発するワクワクギルル佐藤、先輩アイドルへの挨拶を要求するもレスラーや他アイドルたち全員に囲まれ蹴り転がされるLinQ伊藤、なぜかレフェリーを追いかけまわすせのしすたぁまお、etc.……。
アイドルとは何なのか一考をさそわれてしまう騒乱の中で、ズバ抜けて危ないのが、まおの存在。奇声を上げる、着ているシャツを自ら破って脱ごうとする、水を口に含んで大噴射、はては雲梯にのぼってプロレスラーばりのフライングボディプレス。危ない危ない!
その後も、アイドルとレスラーが音が響くほどのヘッドバッド合戦をするわ、アイドルがレスラーにドロップキックをかますわと全てのシーンがシリーズ断トツの名場面となっていく。
しかし、クライマックスでいいところをもっていくのはやはりディーノの地獄門。アイドルですらおかまいなしにえじきとなります。
まるまる一話ぶんえんえんと展開したバトルロイヤル、最終的にゲスト枠を勝ち取ったのは社長&佐保とディーノ&伊藤の2組だった。しかし彼女たちには次回、PV配信権をかけて最後の1組を決する戦いが待ち受けている……次回へ続く!
以上が第13話の大筋となる。レスラー個人や個別の試合展開ではなく「何もかもが最高にヤバい」と思えたエピソード、という基準で既視聴者のみなさんから票を募れば、おそらくこの回が上位安定だと思うのですが、どうでしょうか。
みんなのマイベスト3話を教えてください
今回の3本はもちろん筆者の独自判断によるチョイスなので、全話視聴済みの同志たちには各自、自分なりのベスト3も挙げてみていただきたい。 そのさいは、ぜひTwitterハッシュタグ「#路上プロレス見てる」でご意見の共有を!
ここでしか見られないものを見てるという興奮を与えてくれた番組と、それを可能にしたAmazonプライムビデオという場に感謝しつつ、これからも繰り返し見返していく所存です。せっかくの見放題だしね! また、前回の「導入編」を受けてTwitterの「#路上プロレス見てる」で同好の士が色々とつぶやいておられますね。
この場を借りてリプライを送りたいと思います(一部他のタグも入ってます)。
乱入した店でつまみ食いをした際、食いかけのあんぱんを捨てずにタレントに渡す小鹿社長の気配りには感動した。タレントも戸惑いつつも立派。
場所を提供してくれる店の食いもんを粗末にしない。
こう言う気づかいがあればこそ、観客は路上プロレスに集中出来るのだ。
— Yuichi Onodera (@mokemoke6502) July 18, 2017
ほんとにそのへんは気を付けてた感じしますね(一線越え気味だったのはワカメとカニだけかな)。
DDT自体も飲食店を営んでるからというのはありそうです。
このタグ積極的に応援していきたい。
このタグが広まれば結果ハリウッドGOTA選手の凄さも伝わる!
#路上プロレス見てる— 亜歩路一三|ハリウッドGOTAファン (@VJmamiya) July 8, 2017
伊橋さんの印象はほんといい意味で焼き付けられる番組でした。あ、そういえば記事では番組内のクレジットに準拠したので「伊橋剛太」表記で統一しましたが、いまは「ハリウッドGOTA」さんなんですよね。
今日初めてぶらり路上プロレスを見た人、1話と2話はまだ序の口、こっからまだ右肩上がりに面白くなるし狂っていくから期待してて良いよ #路上プロレス見てる
— mash@十番町の会 (@pipechair) July 7, 2017
これがピークかな、というのをどんどん越えていく感覚がたまりませんよね。
だから次を見よう次を見ようとかりたてられるのかなと。
他の方も言われてますがレスラーとアイドルが入り乱れる大乱戦のドイツ村編が本当面白いんですよ。なんならその回だけでも見てほしい #路上プロレス見てる
— 樺太労働局 (@karafuto1979) July 7, 2017
やっぱエピソード単位でおすすめするならドイツ村でしょうかねえ。
アイドルもいっしょに戦うとかの変則性はあるんだけど番組の最大値をうかがえるのはやっぱりね。
ディーノさん単体の最大値だったら小田原漁港のタコスミ地獄門だと思いますが!
前田日明からゼットンって文脈あり過ぎでしょ(前田日明はゼットンを倒す為にプロレスラーになったので#ぶらり路上プロレス
— モッチー持田 (@mottymochida) May 25, 2017
入江選手のスペースパンダあたりとかもふくめて、わりと「説明しない味付け」がちょいちょいあった気がしますねー。
ライター紹介:みやも
ライター。アニメやマンガ、成人向けゲームについて寄稿する機会が多いです。著書にアダルトゲーム35年の歴史をまとめた『エロゲー文化研究概論 増補改訂版』(総合科学出版)。『プリキュア』はSS、フレッシュ、ドキドキを愛好。まほプリもよかったよ。
Twitter:@miyamo_7
⇒ 続きを読むぶらり路上プロレス改めて最初から視聴。やーほんと異色にもほどがある。中毒性高い。さかのぼって見ると伊橋が画面に映るたびニコニコしてしまう。 / Amazonプライムビデオ『ぶらり路上プロレス』をチェック #ぶらり路上プロレス見てる https://t.co/zj1onIGKJl
— みやも(大阪府) (@miyamo_7) July 7, 2017